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スノーボード外傷

怪我の比較 怪我をしてしまったら… 対応の仕方

■スキーとスノーボードの怪我の比較

以前からスノーボードはスキーに比べてケガが多くて危険だ、と言う話はよく耳にすると思います。では、実際はどうなのでしょうか?
表1は、平成5〜6年のシーズン中に、当院を受診したスノーボード、スキーの外傷の内訳です。
 これを見ますと、絶対数はスノーボードの方が多く(初級者が多い)、スキーは膝を中心とした下股のケガが多いのが分かります。
  スノーボードは両足を固定されており、スキーのようにバインディングは開放しませんから、転倒した時は、手を突いてしまう、または腰や首を打つ、という状況になります。また、フリースタイルライダーによるジャンプの失敗が多いのも特徴です。同じスノーボードでも、アルペンスタイルでは、スキーの外傷に近くなります。
 
SKI
SNOWBOAD
頭部外傷
1
3
頚椎捻挫
4
脊椎、尾骨骨折
2
肩脱臼
1
肘脱臼
1
手関節部骨折
5
膝(靱帯等)
6
1
足関節靱帯
4
足関節骨折
1
表1 (平成5〜6年)
表2は、平成11〜12年のシーズンのケガの状況です。
 平成5〜6年のシーズンと大きい差はありませんが、スノーボードにおける膝、足関節等の下肢の外傷と(中級者が増えた)、スキーにおける手関節、肩などの上肢のケガがやや増えています。これは、スノーボードの普及により、中級、上級者が増加したこと、スキーでは、カービングスキー、モーグルスキー、ミニスキー等を楽しむ人が増えている為と思われます。それぞれの楽しみかたが似てきたということかもしれません。
 スノーボードでも、アルペンスタイルでは、スキーの外傷に近くなります。
 
SKI
SNOWBOAD
頭部外傷
1
2
頚椎捻挫
2
4
脊椎、尾骨骨折
1
肩脱臼
1
1
肘脱臼
1
手関節部骨折
2
5
膝(靱帯等)
4
3
足関節靱帯
2
表2 (平成11〜12年)
表3は、平成16年〜17年のシーズンのケガの状況です。
 ケガの状況はあまり変わっていませんが、数が減りましたね。平成16年は近所にいぶきの里スキー場が出来たせいか、多かったのですが、平成17年は減っています。ゲレンデを訪れる人の数が減っているように感じますね。
 それと、パークが整備されてきて数年が経過し、エアをする人のレベルが上がってきて、あまりケガをしなくなったのかもしれませんね。だとすればいいことですよね。
 
SKI
SNOWBOAD
頭部外傷
1
2
頚椎捻挫
3
脊椎骨折
肩脱臼
1
肘脱臼
1
1
手関節部骨折
2
4
膝靱帯
1
2
足関節
1
表3 (平成16〜17年)
 この二つのスポーツは、雪の上を滑走するということは共通ですが、基本的には異なるスポーツです。ですから、ケガを比較することはナンセンスかもしれません。しかし、このように比較してみると、ここ数年でそれぞれの業界がどう変わってきたかが少し分かってきます。すなわち、スノーボードは、スキー以外の新たな雪上スポーツとして、スキーに飽きてきた人だけでなく、スケートボーダー、サーファーも取り込んで急速に人口が増えたが、はじめはほとんどが初心者であり、指導教程もなかったため事故やケガが多かった。近年道具も改良され、みんなが上達してくると今度は中級、上級のケガも増えてきたので、ケガ自体は減っていない。スキーはスノーボード人気に圧倒され、人口が減り、道具も売れなくなってきた、そこで、スノーボード的な楽しみ方(フリースタイル、カービング、エアー等)を取り入れた道具を開発してきている。なので、昔ながらのアルペン競技をやる人は減っている。ケガもスノーボードとスキーは似てきた・・・って感じでしょうか。みなさんはどう思われますか?

■怪我をしてしまったら…

自分が怪我をしてしまったという場合と、仲間が怪我をしてしまった場合があると思います。まず、スノーボードで多い外傷を挙げてみます。
頭部打撲
 意識がない場合は、脳内出血の可能性があり、ただちに脳神経外科のある病院へ運ぶ必要があります。意識があっても時間が経ってから症状が出る場合があるので、本人を一人にしないなどの注意が必要です。最近はかっこいいヘルメットがありますから、エアー系をする人だけでなく、かっ飛び系の人はぜひ被りましょう。私も昨シーズンから被ってますけど、軽いし、蒸れないし、暖かいし、調子もいいですよ。
頚椎の外傷
 後方へ転倒した場合に多く、頭部打撲とセットのことが多いです。多いのは、当日は何となく痛くて翌日になり痛みが増すというパターンでしょうか。痛みが強い場合はレントゲン検査は必要ですし、上肢のしびれや吐き気、頭痛を伴う場合は神経に障害があると考えられますから、MRI検査が望ましいです。
脊椎(胸椎、腰椎)の外傷
 これは普通に転倒したくらいでは稀でしょう。高いエアーの失敗によるものがほとんどで、重傷例(骨折や下半身麻痺)となる場合もあります。1回の失敗で一生車椅子生活というのもつらい話です。エアー命の方々、くれぐれも基本を忘れず、段階を踏んで練習を。

 以上の頭、脊椎の外傷は、即救急車で病院へ。場合によっては楽しいレジャーが不幸な結果になんてことも。
上肢の外傷
 肩関節、肘関節には、脱臼が多い様です。これには骨折を伴う場合も有りますし、肩であれば鎖骨骨折ということもあります。手関節には脱臼は少なく、骨折が多いです。やはりエアー台での受傷が多いです。いずれにしても、直後から痛み、腫れ、動かせない等の症状がはっきりして出ている場合は、整形外科へ直行ですね。問題は、痛いんだけどなんとか動かせるという場合、整形外科へ行くかどうかですね。いろいろ意見はあると思いますが、整形外科受診を強くお勧めします。なぜなら、怪我は骨折だけではないからです。肩関節なら肩鎖関節脱臼(肩甲骨と鎖骨を繋いでいる所の脱臼)、腱板断裂(筋肉組織の断裂)等、肘関節なら靭帯損傷がけっこう厄介でして、初期のきちっとした診断と治療が重要です。手関節なら、手根骨という細かい骨の骨折が見落とされがちです。靭帯断裂もあります。指の捻挫と思っていたものが小さい骨折だったということも多いです。このように、外傷は多岐に渡るため、初期の正しい診断が非常に重要となり、時間が経過してからの治療は非常に困難であるからです。
下肢の外傷
 股関節周囲では、尻餅をつくことによる尾骨骨折ですね。これは初心者にも多く、エアーだけでなく、リフト待ちの時に滑って転倒したということもあります。医者に行かない人も多いでしょうから見落とされがちです。最近言われていることとして、リフト乗車時にハイバックを倒しましょうというのがありますが、これはリフト待ち等のスケーティング時にしりもちをつき、特に女性がハイバックで陰部を切るというケガが起こっているためです。股関節そのものの怪我は少ないと思います。多いのは膝でしょうね。骨折は少なく、膝蓋骨脱臼がたまにありますが、靭帯や半月板損傷が多いです。症状は、まったく歩けないものから、少し痛いくらいまで様々です。症状が軽くても、整形外科でレントゲン、MRIなどによる検査を受けるべきです。場合によっては内視鏡による手術が必要な場合もあります。足関節はフリースタイルに多く、靭帯損傷が多いですね。

■対応の仕方

自分でなくても、友人が怪我をしてしまった等の場合の対応です。
1.患者、自分の安全を確保する。
 コースの端へ移動させる、ボードを立てる、等。
2.患者を観察する。
 大量の出血がある、意識がない場合はただちに周囲に助けを求め、患者の応急処置(気道確保、人工呼吸、止血)すると同時にパトロールへの通報を急ぐ。意識がある場合は落ち着かせて話を聞く。
3.パトロールへの通報
 いつ、どこで、だれが、どうした、を整理して正確に伝える。後はパトロールに従えば良いと思います。
4.四肢の外傷の応急処置
 RICEの原則というのがありまして、すなわち、
est(安静)
・・・・・・
怪我をしたところを動かさない。
cing(冷却)
・・・・・・
冷やす。湿布ではなく、氷、アイスノン等ですが、
スキー場なのだから雪や氷はたくさんあります。
ompression(圧迫)
・・・・・・
適度に圧迫する。
levation(挙上)
・・・・・・
心臓より高く挙げておく。
 こうすることによって、内出血や腫れを最低限に押さえ、痛みを軽減することができます。でもこれはあくまで応急処置ですから、すみやかに整形外科を受診しましょう。
教科書通りの治療ではなく、スポーツをやる立場に立っての加療やアドバイスを心がけています。
スポーツ好きのかたで、ケガでお悩みの方、なにかアドバイスができるかもしれません。
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